教員
教員インタビュー
英語
土居輝信
英語科教員。高校時代は北海道の全寮制進学校で過ごす。外国語大学にて海外からの留学生と交流を持つ中で生の英語を身につける。趣味は映画、ジャズ、読書。数多くの名画を鑑賞しつくし、その物語や監督、俳優、音楽についても造詣が深い。独立系映画館の支配人と懇意にしていたり、休みの日に余裕があれば映画館のスクリーンで鑑賞したいという映画好き。有名なジャズ喫茶の常連でもあり、ジャズにも精通している。
金蘭千里の教員になって17年。その前は公立、私立、女子校、男子校、共学…様々な学校での経験がありました。問題児の多い学校で教鞭をとったこともあるからか、金蘭千里の生徒は勉強もするし志も高く、驚いたのを覚えています。基本的には素直で良い子達なのですが、少ししんどそうに見える子もいました。「しんどそう」というのは、何か元気がなかったり、悩みを抱えているような感じがする子です。元気そうにカムフラージュするのが上手い子も多いのですが、いろいろな生徒を見てきた経験からか、なんとなくわかる。そういう生徒には声をかけるようにしています。でもベタベタするのでもなく、熱血でもない。三歩引いて見ているような感じでいたいと思っています。しんどい状況にある時、誰かから声をかけてもらえるうれしさってあるんです。担当するクラスや学年の生徒でなくても、気になったら声がけしています。幸い、顔と名前を覚えるのは得意なので。
生徒に対してこういうスタンスでいるのには、私自身の学生時代の経験からくるものです。中学時代は、今では考えられないような超スパルタ塾に通っていて「教育って何なんだろう? やらされるんじゃなくて、自分でやるものだ」と強く思っていました。教師には絶対になりたくないという考えでしたが、高校時代に出会った恩師のおかげで変わっていきました。当時、人間関係で辛くなっていたのですが、その先生は私のしんどさを見抜き、声をかけてくれました。ただ私の話を聞くだけ。何も意見せず、じっと聞いてくれました。「話を聞いてもらうだけで救いになるんだ」と、やっと心から先生と呼べる人に出会えた感じでしたね。私が髭を生やしているのも、その恩師の真似。髭があった方が生徒にも覚えてもらいやすいという目印みたいなものでもあります。「またあの髭のオッサンが何か言うてる」くらいでも、生徒が覚えてくれればいいなと思っています。
興味、関心は幅広い方だと思っていて、それが生徒にとって何かヒントになれば…という気持ちはあります。授業に感して言えば「語源」を専門にしていたので、そこはこだわっている点ですね。英単語を覚える時に単語の成り立ちを教えています。語源を理解すると似た単語の区別もでき、覚えやすいんです。知らない単語の意味も推測できる。英検の試験後に「役に立ちました」と言ってもらえることも多々あります。また、趣味の映画や本について生徒に話すこともあります。私が紹介した映画がキッカケでフランス映画に興味を持ち、フランス文学の道に進んだ卒業生もいました。自分が持っている知識や経験が、少しでも生徒が先の道を見つける手助けになったり、一緒に考えたりできれば、と思っています。